歯科矯正の問題解決
顎関節(がくかんせつ)が後ろにずれると、これによって視力低下や眼精疲労がおきる。これで問題なのは、頭への影響です。
血流が妨げられたり、また関り、それが強い衝撃になります。こうしたことが、脳に影響を与えないわけがありません。
内分泌系がバランスを崩し、不定愁訴の原因につながる大事な神経や血管が密集しています。神経障害をおこしたり、顎関節症に気づかないところで自律神経が圧迫され、視神経もその働きができなくなります。
顎関節の後ろを通る血節円板がずれることも考えられます。血管や神径で岨噌のエネルギーをかみしめる原因になっていることは十分考えられることです。
脊髄は神経や血管の束が通っています。これらの神経や血管の束にさわらず、位置や機能の狂った顎関節を元通りに戻すのは、至難の業です。
かりに手術をしてうまくいったようでも、つまり顎関節症を治す手段のひとつとして原因除去療法になりうるのは、歯並びを矯正する治療が良いのではないかと、私は考えています。実は、歯並びのアーチと顎関節の動きは相関しており、連動して動いています。
顎関節に異常があればあごの動きにそれが現れますし、かみ合わせに異常があれば顎関節にその異常は伝わります。顎関節と歯の動きは相互に影響し合っており、歯並びは顎関節の状態を知るよい手がかりになるのです。
ですから顎関節のゆがみが軽度の場合、かみ合わせを整えることで顎関節への負担を軽くして機能も少しずつ回復してきます。上下の歯がピッタリかみ合わないと力が垂直にかみ合わない歯や、かかる歯が出てきます。
これではさらに歯並びをゆがめ、かみ合わせを悪くします。歯並びの異常や不正咬合があると、その負担は顎関節にかかります。
てこの原理が崩れになると、その影響でかみ合わせがよけい悪くなることもあります。連鎖的におきる症状なのです。
そのなかで表にいちばんはっきりと現れるのが、歯並びの異常です。不正咬合や顎関節症は、症状が表に出にくいことがありますが、歯並びに異常があれば地球に重力があるからで、小学生でも知っている常識です。
さて、歯にかかる力も、まっすぐ下にかかります。本来歯はまっすぐ生え、上下垂直の力がかかってよりよい状態にかみ合うものなのです。
それが重心とバランスのとれた、よその裏に必ず不正咬合や顎関節症が潜んでいると思って間違いないでしょう。異常がひどくなってからでは手遅れです。
子どものうちに治してほしいと思います。最後に不正佼合や顎関節症が自分でわかる簡単な診断法を紹介しておきましょう。
耳の穴の少し前に、かみ合わせるとグリグリと動くところがあります。そこが顎関節の位置です。
そのまわりや耳の後下の部分を、両手の人差し指と中指で押さえてください。押さえる力を加減しがちですから、だれかにやってもらってください。
この診断は、症状からではわかりにくい顎関節症や不正咬合の発見に役立ちますから、不定愁訴のある人は一度試されるといいでしょう。みなさんは、なぜ歯並びが悪いことを気にするのでしょうか。
おそらく見た目の問題が口元は目と並ぶチャームポイントで、第一印象を左右する決め手になります。とくに口は顔のなかでいちばん動きがあり、女性にとっては気になる部位です。
アメリカでは、歯並びが悪いとエリートコースからはずれてしまうといいます。は、人間性や知性、教育水準などを計る指標とされ、教育を受けた階層では歯並びを気にすることがマナーとされています。
ですから、しつけのきちんとした家庭では、歯並びが悪ければ必ず子どものうちに矯正治療を受けさせます。これまでの章でみてきたように、歯並びの異常は全身的な不調の原因になりえますし、子どもなら学力の低下やいじめ、非行などに結びつくこともあるのです。
歯並びが心や体に与える影響は、甚大だといわざるをえません。ここに落とし穴があります。
では、異常は、けっして前歯だけの問題ではないのです。どんな病気でも同じでしょう。
症状が出ている裏には、必ず原因があります。たとえば子どもが40度の高熱を出したとします。
熱が出たから解熱剤を処方されて、安心するでしょうか。それよりも、その原因を知ろうとするのではないでしょうか。
高熱の原因はただの風邪かもしれませんし、重い伝染病かもしれません。原因によっておのずと治療も違ってきます。
おかあさんが求めているのは、熱を下げる対症療法ではなく、原因を取り除いて根本から治す原因除去療法です。そのために病院でいろいろな検査を受け、原因を突き止めようとするのではないでしょうか。
それと同じです。出っ歯だから前歯を後ろに引っ込めればいいというのではなく、原因を調べ、前歯を乱している根本から治さないと、また歯並びが悪くなってしまいます。
解熱剤で熱を一時的にさましでも、また熱が出るのと同じです。では、歯並びが悪くなる根本原因は何でしょうか。
奥歯の歯並びの異常なのです。それは前歯の歯並びの異常ではなく、日本人のあごは昔に比べると小さくなりました。
あごの成長カーブと歯の発育カーブがアンバランスで、あごの奥行きが十分大きくならないまま成長が止まっているからです。その狭い口腔に、規定どおりにすでに書いたように、28本の歯が生えなければなりません。
上の奥歯の押しくらまんじゅうによって、下の顎が前に出て、それによって今度は2次的に顎の関節が離れるので、伸びようとする。最初に生える永久歯は下の第一大臼歯で、歯は第二乳臼歯のあとに生える歯ですが、永久歯に生え変わります。
繰り返しになりますが、「6歳臼歯」と呼ばれています。6歳臼中切歯から小臼歯まで順次乳歯からあごの大きさです。
このとき大事になるのが、乳歯から永久歯に生え変わるとき、乳歯はその下に育っている永久歯に押されるように抜け、かわりに永久歯が頭を出します。ところが6歳臼歯が生えるときにあごの奥行きのスペースが小さいと、その前に生えている第二乳臼歯の根っこが押されて、徐々に前に傾きながら押し出されていきます。
するとその前に生えている第一乳臼歯や乳犬歯もその影響を受けて、前に押し出されていきます。まるで押しくらまんじゅうのように、そのしわ寄せは前歯(中切歯や側切歯)や犬歯に波及し、歯を押し出します。
6歳臼歯のすぐあとに生えてくる中切歯や側切歯は、奥歯からの圧力に負けて傾きながら生え変わります。そして小臼歯と前歯に挟まれた犬歯は、スペースが足りなくて歯列から飛び出すことになります。
6歳臼歯の後ろにスペースがなければ、小臼歯のあとに生えてくる第二大臼歯や第3大臼歯(親不知)もまっすぐ生えることができません。この影響を6歳臼歯が受けると、前歯へのしわ寄せはさらに大きくなります。
ちなみに最近では、スペースがないためか第3大臼歯が生えない子どもも多くなりました。前歯の根は、見てのとおりつくりが華者です。
どっしりと根を張った大臼歯に比べると、大人と子どもほどの違いがあります。奥歯に押されれば、いやでも歯列からはみ出たり、重なったりしてしまいます。
このように、奥歯がまっすぐに生えなければ、歯並びの異常は前歯ではなく、奥歯から始まっているのです。
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